福祉用具貸与事業所がICTツール導入を円滑にする秘訣!
ICTツールとは
そもそもICTとは何を指すのでしょうか。
ICTとは「情報通信技術(Information and Communication Technology)」と呼ばれるものです。情報通信技術っていったいなんぞや…となりますが、私たちの生活におけるSNS上でのやりとりなどが当てはまり、SlackやZOOMなど触れたことがある方も多いのではないでしょうか。ICTは人々の身近なものになっています。
介護現場におけるICTツールの具体的な例は、「チャットツールでの情報共有」や「介護ソフトによる記録作業のデジタル化」等が挙げられます。導入の際には、タブレット端末やパソコン等の情報通信機器や施設・事業所内の通信環境を整えることが必要となります。
ICTツールは業務効率化だけじゃない!
上記の介護現場におけるICTツールの例を見てみると、コストカットや業務の効率化など…そのようなイメージを抱く人も多いと思います。ですが、実はそれだけではないのです!!ICTツールの活用はずばり事業所の成長に大きく貢献できます。
実現したある福祉用具貸与事業所の事例をご紹介します。
ICTツール導入を円滑に行い、事業所を成長させた事例
ある福祉用具貸与事業所では、担当変更を行うたびにケアマネに嫌がられてしまうなど、属人的なサービス展開になってしまうことに課題を感じていました。
全国的に扱う商品の種類やその価格帯はほとんど変わらないため、事業所としての差別化を模索していました。
この事業所では、これらの課題を解消するとともに、老舗が多く激戦区であったため、ベテランスタッフに若いスタッフが勝てる営業販促ツールの意味合いも兼ねて、歩行分析ができるICTツール「トルト」を新たに導入しようとなりました。
ICT活用を推進するリーダーの任命
トルトの使用に伴い、まずはじめにトルトの使用を推進していく「トルトリーダー」の任命を行いました。新しいツールを導入する際、積極的に推進していく役割が必要と感じ、各支店に1名ずつ配置することにしたのです。そしてトルトリーダー以外にも、ICTに知見のある社員が積極的にトルトを使用し、現場で使いこなせた事例を徐々に増やしていきました。またリーダーが中心となったトルトの勉強会や、ケアマネに歩行分析の導入に納得してもらえる説明の仕方の共有等を行ったりと、トルトを取り入れやすい環境づくりを行いました。
社員の歩行に対する意識の変化
このような取り組みの結果、次第に苦手意識をもっていた社員もトルトを使用するようになり、トルトを社員全体に拡大させることに成功しました。またトルトを通じて福祉用具相談員としての歩行に対する考え方を今一度考えるきっかけになり、社内での歩行の重要性に対する意識も変化していったのです。ただ福祉用具を提案するだけで終わりでなく、歩行状態を改善していくための根本的な意識を持って提案活動を行えるようになりました。
ICT活用で提案内容の質を向上
トルトでは、ふらつきやリズムなど目視だと評価しづらい重要な指標も知ることができます。そのため客観的な指標に基づいた提案活動ができるようになり、若手やベテラン関係なく提案の質を高めることができました。そして自分の言葉に説得力を持たせて、提案が行えるようになったため、課題であったベテランスタッフにも負けない提案もできるようになり人材育成にもつながりました。
これらの取り組みにより、社員の大半が達成感を得ることができ、ICTツールを上手く活用できる自信につながりました。
ICTツールを活用することによって得られる二つの効果
上記の事例を踏まえて、福祉用具貸与事業所が成長するには「人材育成」と「ケアマネ連携」この二つの要素が重要になります。そしてこれらはICTツールを活用することで実現できます。
人材育成
経験や知識量が少ない若手社員は、どのような提案を行えばいいのか悩んでしまうことも少なくありません。しかし、ICTツールを活用すれば経験や知識量が少ない人材でも客観的なデータに基づいた選定が行えるので、自信をもって提案活動を行えるようになります。また、客観的な指標+動画へのコメントで適切なフィードバックが出来るようになり、人材の育成につながるでしょう。
ケアマネ連携
ケアマネとの連携は新規獲得のためにも非常に重要です。なぜなら日々のケアマネとの連携により生まれる信頼が、新規の紹介などに結びつくためです。ICTツールを活用すれば、分かりやすい連携ができるようになり、そうした日々の連絡によりケアマネに信頼してもらえるようになるでしょう。
このようにICTツールは業務効率化やコストカットだけでなく、事業所の成長を加速させ、利用者・ケアマネと向き合うためのサポートツールにもなります。
歩行分析ができるICTツール「トルト」に少しでも興味を持ってくださった方はぜひこちらをご覧ください。