ヒヤリハットを活用!介護における事故予防に必要なリスクマネジメントとサービスをご紹介
こんにちは。CareWiz編集部です。
今回は、介護現場で多い事故とそのリスクマネジメントのポイントについてお話ししたいと思います。
介護現場に勤める方なら誰しもが、事故予防の重要性を感じていますよね。
もし事故を起こしてしまったら、その利用者さんに恐怖心を与えるだけでなく、自分自身も介護する際に無意識に恐怖心を抱いたりと今後の介護の仕事において大きな影響を及ぼす可能性があります。
本記事ではそうした事故を防ぐために、どのようなリスクマネジメントを取ればよいのか、また介護予防に役立つサービスについて具体的にご紹介したいと思います。
介護現場で多い事故とは
まず、介護の現場ではどんな事故が発生しやすいのでしょうか。
事故の代表例は主に以下があげられます。
1.転倒・転落
介護の現場における事故の大部分を占めるのが「転倒・転落」です。
この転倒事故の発生状況は、他の利用者さんの介助中や見守り中など「利用者さんの観察が手薄になっているとき」に最も発生しやすくなっています。
2. 誤嚥
飲食物をうまく飲み込めず、気管に流れてしまう「誤嚥」は防ぐのが難しく、窒息した場合には生死に関わることもあります。また就寝中の嘔吐による事故も誤嚥性肺炎につながりやすいです。このような誤嚥は、利用者の状況をしっかり把握し、兆候を見逃すことなく常に注意する必要があります。
3. 誤薬
「誤薬」は、どんなに気を付けていても必ず数件は発生してしまう事故です。
このような人間が原因となって起こる事故いわゆる「ヒューマンエラー」による事故は、職員個人が気を付けるとともに、事業所全体で実施方法を工夫する必要があります。
介護現場で必要なリスクマネジメント
上記で説明した事故を発生させないのが最も理想的ですが、現実はそうはいきませんよね。
そこで重要になってくるのが「リスクマネジメント」です。リスクマネジメントを徹底することで、もし事故が発生しても被害を最小限に抑えることができます。
以下では、具体的なリスクマネジメントのポイントについてお話しします。
・ヒヤリハット事例を共有する
日頃の介護において「ヒヤッ」や「ハッ」とした(事故につながりそうだった)出来事を事例として現場内で共有する習慣をつけ、次回からは発生しないように対策するようにしましょう。
例えば、ある利用者さんの転倒事故の事例で、「床が滑りやすい」というリスクを特定したとします。その場合、「なぜ滑りやすいか」「どんな材質を使用しているのか」と分析をしっかりとすることが大切です。リスクの特定・分析をしっかりすることで、今後の予防策が練りやすくなり、事故防止につながります。
またヒヤリハット事例の共有を行う際には、事前に職員にヒヤリハット報告書を作成してもらうことが必要になります。ここで注意したいのが、ヒヤリハット報告書はあくまでも再発防止を目的としたものということです。もしかしたら、事故発生の責任を感じる重たい報告書という認識になっている職員も少なくないかもしれません。そのため報告書を書く目的もしっかりと共有するようにしましょう。
・マニュアルや仕組みを見直す
介護現場における事故のうちヒューマンエラーによる事故は、マニュアルを見直すことで防ぐことができる可能性があります。またヒューマンエラー以外にも、施設自体の設備などの外的要因から事故が発生している場合は仕組み全体を見直すことで対策できます。
変更した際には、マニュアルや仕組みを再度職員に徹底させることが事故予防には大切になってきますね。
介護現場で多い事故予防に役立つサービスをご紹介
職員の手で事故を100%予防するには限界があります。スマートフォンやタブレット等の情報通信技術(ICT)を活用し、事故予防に役立つサービスを適度に使用するのがおすすめです。ここでは初めてのICTツールでも導入しやすいサービスを何点か紹介します。
・モバイル端末を使用した誤薬防止システム「服やっくん」
利用者に与薬する際に時間間違いや人間違いを防ぐサービスです。モバイル端末で簡単に管理できるため導入のハードルが低くお勧めです。
参照:「服薬支援システム 服やっくん」株式会社ノアコンツェル
・音声入力で簡単に介護記録「ハナスト」
音声で簡単に介護記録、連絡、申し送りを入力することができるサービスです。記録の抜け漏れ等のヒューマンエラーを防ぐことが期待できますし、なによりも介助しながら使用することができるので業務効率化も上がります。
・転倒事故の予防に効果的「CareWiz トルト」
利用者さんの歩行状況を動画で撮るだけで誰でも簡単に歩行状態を把握できるサービスです。リハビリ専門職がいない事業所でも、利用者さんにあった適切なサービスの提案ができ、歩行状況の改善に大きく役立つでしょう。